中小企業またはフリーランサーのためのウェブサイトをステップバイステップで作成する方法

2020年 10月 23日

ホームページで何をしたいか?

 ホームページはあなたのビジネスの顔。レストランやお店など、実際に顔と顔を合わすようなビジネスでも、ホームページがない場合、まだお店に来たことがない誰かがあなたがやっている商品やサービスを検索したときに「存在に気付いてもらう 」チャンスを逃してしまいます。

ホームページがあれば、あなたのお客様は友達に「こんなのあるよ」と勧めたりリンクをシェアしてくれるかもしれません。自分のホームページがあっても、最適化されているかチェックが必要です。中身が充実していなかったりプロっぽくないサイトでは、他を探されてしまうかもしれません。

 ホームページはオンライン上の存在を示す絶好の機会なのに、副業やフリーランサー、中小企業でもちゃんとホームページを持っている人はそれほど多くありません。ヨーロッパの統計(Eurostat figures)によると、10人以上の従業員がいる会社の3割がサイトを持っていません。従業員が10人未満の会社においてはサイト開設率はもっと低くなります。

日本でも総務省統計局の平成27年国勢調査抽出速報集計によると開設は約半数。HPを持っていてもほとんど活用していない会社や個人の方も多いのではないでしょうか?

つい最近まで自分の会社やビジネスのためにサイトを開設しようと思うと、かなりの予算を組まなければなりませんでした。Webデザイナーやプログラマーを雇ったり、自分でやるとしても相当の時間や労力をかけなければなかなか公に発表できるようなものは作成するのが難しかったからです。

最近はサイト作成が誰でも簡単にできてほとんどお金もかからないウェブサイトビルダーが数多く出てきました。このステップバイステップガイドで、一番効率的なやり方であなたの仕事のホームページを、Webnodeを使って作成する方法をご案内します。

ビジネスサイトは本当に必要?

 すべてのサイトは3つの要素で構成されています。ホスティング、ドメイン、そしてコンテンツマネージャー。さらに自分の好きなメールアカウントも作成できます。

  • ホスティング : ウェブサーバーで、サイトを作成するためのファイルがある場所を指します。
  • ドメイン : あなたのサイトの名前になります。アクセスした人があなたのサイトのデータがあるサーバーの場所を見つけやすくするためにあります。(例: www.mybusinesswebsite.com)
  • コンテンツマネージメントシステム(CMS) : ウェブをデザインしたりコンテンツをアップロードするツールです。
  • オリジナルメールアドレス : Gmailなどのサービスとはちがって自分のドメインを使ったメールアドレスです (例:hi@mybusinesswebsite.com)

通常、ドメインはドメイン登録業者と、サーバーはサーバー業者となど、一つ一つで別々に契約が必要になります。Webnodeでやるとサイト作成が簡単なのは、これらの面倒な作業全部が1か所で済んでしまうようにしたことです。

また、3つの要素がお互いにきちんと横のつながりで互換性を保っていることも簡単にできるポイントの1つ。ユーザーは1個1個を接続したりする余計な手間をかけずにサイトの作成に集中できます。ソフトなどをインストールする手間も不要なのでブラウザがあれば、パソコンからでもスマホからでも作成できるのです。

ホームページはいくらでできる?

 ホームページの費用はその特徴やどう作るかにもよります。

まずホスティングとドメインは年単位の利用で定額制のところが多いです。

  • ドメイン登録のみは大体1000円~2000円程度が相場です。例えばドメインの最後の文字列を特別な形式にしたい場合は (例. .consulting, .contractors, .tech) 高くなることが多いです。
  • レンタルサーバーとも呼ばれるホスティングのコストは、容量や特徴にもよりますが、例えば小さな会社では月額1000円くらいから利用できるものもあります。

誰かを雇ってサイトを作成する場合は最初のタイミングで1度の契約で料金がかかることが多いですが、ショップなしでの小さな規模のサイトの場合:

  • カスタムデザイン : 100% オリジナルデザインの場合はは20-30万円ほど。デザイナーがかける時間によっても変わります。
  • テンプレートなどを使うデザイン :世界に一つのオリジナルデザインでなくてもよければ、決まったテンプレートを買ってデザイナーにあなた好みに修正をしてもらうこともできます。コストは10万円前後です。
  • コンテンツ (画像やテキスト): コンテンツの量にもよりますが、例えば主要ページが5ページほどの小規模のサイトの場合で1時間あたり5-6000円ぐらいとすると大体5-6万円ぐらいです。

 すべてコストを合計すると15万円から35万円ぐらいになります。(Webサイトの枠であるデザインをしてくれる人を雇った場合、テンプレートなどを使う場合は10万円から15万円ぐらい、オリジナルデザインの場合は20-30万円。サイトのコンテンツ自体は5-6万円)

 Webnodeのようなウェブサイトエディターを使うと、費用は固定できます。有料プランのコストは年間7500円、15000円、25000円の3種類。コストが高いほど、多言語でのサイト運営や会員専用ページなど使える機能が増えます。

 まとめ: 主要ページが5ページほどのサイトを例にした場合、12万円ぐらいから、オリジナルデザインは30万円ほどが初期にかかります。ウェブサイトビルダーを使うと有料版の平均は年間16000円ほど。86%もコストを削減できます。

もちろん誰かを雇ってウェブサイトビルダーを使いながらサイトを作成することも可能です。その場合、両方のいいとこどりができます。Webnodeのテンプレートを使ったプロデザインと、プロが作ったコンテンツ(画像やテキスト)の組み合わせにしても、すべてを1から作るよりははるかにコストが削減できます。 

無料でホームページは本当に作れるか?

オンラインでできるホームページ作成サービスの会社では無料で作成できるものも多くあります。エディターを使うのも、サイトを公開するのも無料。Webnodeもこういったサービスを提供している会社の1つです。

この場合、ホスティングとドメインのコストはこれらの会社が負担しています。そのため、使える容量が決まっていたりドメイン名も共用のものになります。 例: www.yourbusinesswebsite.webnode.com

ビジネス目的の場合はこういった別の会社名が入ったようなドメインはアマチュア的なイメージを植え付ける可能性があるため、独自ドメインに変更するかは検討の余地があるでしょう。自分がこの会社の客になった場合、この会社が信用できるだろうか?と考えさせるかもしれません。

無料ではじめてお客が増えてきたら独自ドメインを使うこともいいかもしれませんね。Webnodeの場合、例えば.comドメインは有料プラン込でも毎月800円ほどで使うことができます。

独自ドメインがあると検索結果でも優位に働きます。自分のブランド名や会社名が先に取られてしまうのではと心配する必要もなくなります。すべてのビジネスにおいて、最低限ですがとっても大事な投資です。

ステップ 1: 期待することと目標

ネット上でいろいろなツールを始める前に、少し時間を取って以下のことを考えてみてください。後で沢山の時間を節約できます。

ホームページで何を実現させたいか?

ホームページの目的は何でしょうか?一般的にはこのような3つに分類されます:

1. 実際の商売をサポートするため ネット上でのホームページの存在は、お客様が探してくれるのに役立ちます。

2. 新規顧客獲得 あなたが提供している商品やサービスを探している人があなたに行き着けるため

3. 商品やサービスを販売するため ネット上での販売

1番の目的の場合、ホームページの目的はビジネスについての情報提供になります。(営業時間、場所、問合せ先など)また商品やサービスについての情報も少しは必要になるかもしれません。

新しいお客様を獲得したいなら、ホームページの目的はマーケティングです。あなたは何ができるか、商品やサービスの説明を魅力的に行うだけでなく、潜在顧客を集めるために問い合わせフォームが必須になるでしょう。

最後に、ネット上での販売が目的であれば、決済や注文を管理するシステムが必要になります。商品ページも目標を達成するための重要要素です。

ホームページに期待することを最初に考えておくことはとても重要です。目標に合わせるとホームページを作成の段階でうまく調整することができます。また、基本的なホームページから始めて、ブログを追加したり、商品やサービスについての詳細ページを後から足していくこともいい方法です。ショップ機能を後から追加することも可能です。

ステップ 2: 基本計画

計画の段階で時間を割いておくと、あとでかなりの時間を節約できます。ホームページの主な目標が決まったら、どこに注目してページを作っていくか、どんな構成にするかがわかるのでとても効率的です。

全体の構造

紙と鉛筆を用意して、サイトの一般的な構造について書いてみましょう。あまり詳細にとらわれないことがポイント。もう少しイメージを膨らませるために、競合や似たようなサービスのホームページを見て、共通していることを書き出してみます。自分ならもっと上手くできるかもしれないところはありますか?気づいたこんな点を自分のホームページで改善できればそれはあなたにとって大きなチャンスとなります。

理想的なサイトの構成はこのようになります:

この構造はメインのページから一番詳細なページまで、わかりやすい階層になっています。問合せページなど一部のページにはサブページは不要です。あなたのサイトも以下のようなポイントを取り入れて作ってみると簡単です。

  • 一番大切な部分に行き着くためのクリック数をなるべく少なくします。一般的には3クリック以下ですべてのページに行き着くことができればベスト!
  • 主要なページ数は7ページ未満にします。サブカテゴリ―が必要であれば各カテゴリー毎の数をなるべく均等にするのもポイントです。
  • シンプルが一番  マウスでスクロールダウンする方が、複雑な目次から探し出すよりも簡単です。サブサブカテゴリを入れようと思うなら、それは複雑化へまっしぐら。どうしたらもっとシンプルにできるか、断捨離を考えてみましょう。

主要ページ

構造が決まったら、主要なページにどのようにコンテンツを配置していくかを考えます。細かく決める必要はないので、ここではタイトル、使う画像、どんなテキストをいれるかの項目を絞れれば十分です。

  • 1ページで達成することは1つのみ。同じページ上のすべてのコンテンツはこの目標を訪問者に達成してもらうために機能しなくてはなりません。
  • ページの一番上に一番重要なことを入れます。
  • ページ上で何かをしてもらいたいなら(フォームへの入力、ボタンをクリック、購入など)Call To Action(コールトゥアクション:行動を促すきっかけ)をページのはじめと終わりに入れます。

ステップ3: デザイン

ここまできたら、オンライン上のツールを使って実際に手を動かしてみましょう。
Webnodeポータルページに行き 「さあ、はじめよう」をクリック。メールアドレスなどを入力したら、サイト作成のためのコンテンツやページ構成が入ったテンプレートが沢山出てきます。ステップ2までに書いた自分の計画に合ったテンプレートを選んでみましょう。カテゴリー別に目的に合わせてテンプレートを選択することも可能です。

自分の気に入ったものや同じサービスのテンプレートが見つからなくてもご安心を。各テンプレートのすべての要素はあなたの希望の構造や見た目にカスタマイズ可能です。

自分のビジネスのためにテンプレートを使う一番の利点の一つは、テンプレートがプロのデザイナーによって作られたものであることです。豊富な知識と経験からノウハウがわかっているプロが作ったものなので、気づかないところで使い勝手や導線などの計算がされています。自分のコンテンツを入れてサイトのデザインとユーザービリティ―はおまかせ。こうするとフル機能のウェブサイトがあっという間にできてしまいます。

ブランドイメージに合うようサイトをカスタマイズしたい場合も心配ご無用。以下のポイントを押さえて実現させましょう:

  • より少なく最大の効果を: シンプルなデザインの方が効果が出やすいです。ページに入れる要素を絞ることで、訪問者の注目を一番大事な場所に注ぎやすくなります。特に何か行動を起こしてもらいたい場合は有効です。(フォームへの入力、メーリングリストへの登録、商品の購入など)
  • ビジュアルヒエラルキー: ページ上のすべてのコンテンツが同じ視覚的な表現(同じ太さ、同じ色、同じフォントなど)で表示されていれば、読み手はどこに注目すればよいのかわからなくなってしまいます。重要な要素はちゃんと強調しましょう。(大きくする、ページの最上部へ、背景と反対色を使うなど目立たせる)
  • テキストの色とタイポグラフィ: テキストの色とタイポグラフィにも注意します。読みやすく背景となじまないような色などに気を付けましょう。
  • 1面トップ : マウスを使って下にスクロールしなくても見える場所。読み手に何かを見せたいなら、この場所を有効活用しましょう。 ほとんどの訪問者は興味を持たなければ、わざわざスクロールして見えてない場所まで移動しようとしません。これを念頭においてサイトを作成しましょう。
  • 視覚的に訴えよう: 行動を起こしてもらうために、フォームを使ったり、ボタンを入れてみたりと色々な小さな種をまくことも大事です。見てもらいたい場所へ向かって矢印を入れたり、そちらを向いている人の画像を入れると効果が高いですよ。

ステップ 4: コンテンツとマルチメディア

テンプレートを選んだらコンテンツを入れる番。訪問者を惹きつけてページにとどまらせることができるかを左右するため、どのホームページ作成でも一番重要な作業です。サイトのランキングも基本はあなたのサイトのコンテンツがかなりの影響を及ぼしています。

この記事の最初のステップで、ホームページで達成したいことを確認しました。ここでの選択により以下を考える必要があります。

  • 目標が既存顧客への情報提供の場合、一番大事なのは問合せ情報、商品やサービスについての簡単な説明、そして必要に応じて予約フォームを入れます。
  • 新規顧客の獲得が目標の場合、コンテンツはマーケティングを意識したものになります。事業の内容を説得力ある言葉で紹介し、競合よりも優れている点を強調します。商品やサービスの紹介には一番時間をかけて作りこむ必要があるでしょう。
  • ネットショップの場合、商品ページが一番大事。今までに買っていただいたお客様にレビューを書いてもらって、お店や商品の信頼度を上げましょう。

文章の書き方

ネット上の文章を読むのは、本を読むのとは大きく違います。訪問者はパッと文章全体の内容に目を通し、「面白そう」だとか自分に重要度が高そうな箇所を探します。そのため、書き方にも工夫がいります。

デザイン的には、シンプルであればあるほど読みやすくなります。文章を短くして言葉もできるだけわかりやすく簡潔に。読み手があきらめてしまうような長い段落や文章はやめましょう。

一般的に不特定多数に書くより、読んでいる人と直接話しているように話し言葉で書きます。重要な箇所は太字やイタリックなどで目立たせます。

画像

昔はなかなか表示されるのに時間がかかっていた画像や動画。インターネット接続のスピードアップで、ウェブページはテキストの量が減り、画像や動画の重要性が増しました。

そのため、画像の選択は慎重に行いましょう。できるのであれば、プロが撮影した画像を使います。質の悪い画像では印象も悪くなってしまいます。
自分で撮ったものでなくてもOK。ネット上に画像集などもありますし、Webnodeも無料で使える画像集を用意しています。画像集から使う場合はほかでよく使われるものは避けます。

問合せページに会社のスタッフの画像を入れることは、色々なところで使われている失敗がなくいい例。会社がより身近に感じられ、現実味も増します。

動画

動画は商品やサービスを紹介するのに効果が高い方法です。画像のように印象をよくするためにはある程度の質が求められます。

動画を入れる場所もポイント。会社紹介や商品の短い動画ならページの最上部に。より多くの情報をつめた長めの動画であれば下の方に入れる方がいいでしょう。

動画をページの背景として使うことも可能です。上手くいけばインパクト大。背景として使う時も質にはこだわってください。また何度も繰り返しても問題ないものにします。

法律

2018年5月より EU域内でGeneral Data Protection Regulations(一般データ保護規則)が適用になり、ウェブサイトを見る際にポップアップなどでサイトがあなたの情報を得るのが必要かどうか問うことが必須になりました。これは、日本でも、EU圏にいるユーザーが使用している可能性があれば関係する場合があります。

Webnodeではクッキーバーを入れること、フォームへの同意事項を入れることでこの内容に対応しています。 必要であれば、ほかの外部のウィジェット(小さなコードでサイトに一定の機能をプラスするために用いられるもの)

を入れることもできます。ショップの場合は販売するものによって関わる法律が異なりますので、事前に調べて会社の情報の欄などに掲載することも必要です。例えば。中古品を売る場合は古物商の許可が必要です。

申請に必要なドメインの証明などはWebnodeで発行していますので、お問い合わせください。そのほかにも「特定商取引法に基づく表示」は入れる必要があります。また、このような法律に関するページはショップ自体の信頼性を高めてくれるのにも役立ちます。弁護士や法律相談など、専門的なことを事前に調べておくことも必要になります。

ステップ5: 販売促進

目標が新しいお客様を得たりネット上での販売であれば、まだ始めたばかりもしくはこれから始めるところかもしれません。せっかくサイトを作っても、目に留まらなければ意味がありません。サイトを宣伝したりする必要も出てきます。

一般的に、あなたの商品やサービスに興味を持った見込み客を得るためには2つの方法があります。リスティング広告とも呼ばれるPPC(クリック毎に課金される広告)とSEO (検索エンジン最適化)の2つです。

  • PPC : あなたが扱う商品やサービスについてGoogleやYahooなどの検索エンジンで検索がかかると、あなたのホームページがその検索結果掲載画面に表示されます。
  • SEO : 商品やサービスに関連の深いトピックについてのコンテンツをホームページ内に作り、集客します。商品のPRはあとで。お客様にまず興味をもってもらいます。

これらの2つは両方同時にできます。PPCはすぐ結果が出るのに対し、SEOには時間がかかります。予算があれば、SEOに取り組みながらPPCキャンペーンを始めるのも手です。このようにすると、初めからお客を集めることができるので効率的に進めることができます。

SEOを通して集客するには、質の高いためになるコンテンツを提供する必要があります。一番いい方法は、ホームページ上にブログを設置して、定期的に記事を書くこと。Webnodeならブログページのテンプレートもあるので自分のサイトに追加してすぐに始められます。

ブログに書く内容は、お客様が抱きそうな疑問に答えること。疑問や購入する際の障壁を取り除けば、販売につなげられるようになる可能性が高まります。例えば、ガーデニング用品を扱っている会社であれば、「庭の始め方」「芝刈り機の選び方」など自分の提供している商品に関係があるテーマにブログを書いてみると、集客力が高まります。

ブログを書くには責任も伴いますが、色々なところからお客様を集めるチャンスでもあります。ホームページの検索エンジン最適化についてはこちらのブログシリーズもぜひ。

ホームページ作成をどう進めればいいか、イメージがわきましたでしょうか? 質問等ございましたらお気軽に下記のコメント欄にお寄せください。 Webnodeのデザインとマーケティングのプロがお手伝いさせていただきます。